こんにちは。
今回はプラントに関する技術本を紹介したいと思います。
紹介するものは全て私もしくは私の会社で所有しており、自身の勉強や業務に役立ったものです。
生産技術系に配属になったけど基本技術をどうやって勉強しようかと悩んでいる新人エンジニアや技術力向上のために勉強をしたいエンジニアの参考になればと思います。
他に良書がみつかったら、適宜このページをアップデートしていきます。
化学工学・プラント設計 全般
・化学工学便覧
言わずもがなの本ですね。必ず手元に置いておきたい本。
基本的な技術は全て載ってるので、業務を行う際に辞書的に使っている人も多いはず。
高額のため個人で購入が難しい人は会社の経費で購入しましょう。
第七版に付属している第六版の電子データも便利。
・ベーシック化学工学
化学工学全般について平易に解説している教科書。
詳しくはないが、化学工学の概要を掴める。初めて化学工学を学ぶ人用。
・入門化学プラント設計-基本設計の進め方と実際
これだけでプラント設計をできるようになるわけではないが、設計とはどういうものかを掴める。設計を担当している人はぜひ読んでほしい一冊。
ただし、絶版になっているため、Amazonでも価格が高騰していて手が出しにくい。
ずっと手元に置いておく必要はないので、会社や図書館にないか探してみて一読すると良い。
・Excelで気軽に化学工学
方程式を立ててExcelのソルバーやVBAで式を解くという基本的な化学工学の問題演習ができる本。すべての問題を解くとかなり力がつく。Excelの練習にも良い。
ただし、解説はあまり詳しくないので、自分で調べながらやる必要がある。
・初歩から学ぶ化学装置設計
雑誌「化学装置」で連載されていたプラント設計の特集をまとめた本。
非常によくまとまっており、設計初心者にはうってつけ。
残念ながら現在は絶版となっていてAmazonでも取り扱いがない場合が多い。
ぜひとも復刊してほしい本である。
・化学機械の理論と計算
古いが役に立つ。設計する際には辞書的に使用する本。
・Perry's Chemical Engineers' Handbook
洋書。欧米版化工便覧。化工便覧より詳しく記載されている。
物性のセクションはデータが豊富。化工便覧同様、手元に置いておきたい一冊。

Perry's Chemical Engineers' Handbook, 9th Edition (English Edition)
- 作者:Green, Don W.,Southard, Marylee Z.
- 発売日: 2018/07/13
- メディア: Kindle版
・Rules of Thumb for Chemical Engineers
洋書。ベテランエンジニアが長年かけて掴んでいくような設備設計をする際のノウハウや妥当な値などが記載されている。自分の設計の妥当性の確認やプロセス開発初期の概算設計の際に便利。

Rules of Thumb for Chemical Engineers (English Edition)
- 作者:Hall, Stephen M
- 発売日: 2012/07/27
- メディア: Kindle版
反応工学
・反応工学
丁寧な解説でわかりやすい内容の名著。反応工学はこれ一冊で十分。
蒸留工学
・蒸留技術大全
蒸留関連の本を何冊か書かれている大江先生の集大成となる本。
物性、蒸留基礎、蒸留塔の設計、最近の蒸留技術まで蒸留に関する十分な内容が網羅されている。
・蒸留工学ハンドブック
古い本だが、蒸留塔の設計に役立つ本。
攪拌
・佐竹化学機械工業(株)技術書
老舗攪拌機メーカーが独自に販売している本。
さすが攪拌専門メーカーと言える本。知っておくべき攪拌技術が網羅されている良書。
下記メーカーHPで購入可能。
熱交換器
・熱交換器設計ハンドブック
熱交換器の設計はこれ一冊ですべて網羅できる。設計時は辞書的に使用する。
会社になければ経費で購入しましょう。
制御・計装
・工業計測と制御の基礎―メーカーの技術者が書いたやさしく計装がわかる
計装の基礎をわかりやすく解説した良書。元メーカーの方が書いた本なので、特に計測、調節弁など実務でよく使う内容が充実している。
・Troubleshooting Process Plant Control
洋書。著者の経験した制御系の設計やそのトラブルについて解説されている。特に蒸留塔の制御は参考になる。